魚心あれば水心

しがないドルオタの記録

自分史上最速でジャニーズタレントに落ちた話

自分のことを愚かだなぁと思ったことが私には2回あります。

1回目は高校1年生の夏に受けた商業英語検定です。問題集ではいつも8割以上取れていて合格圏内だったのですが、当日の試験中に涙が出てくるほど親知らずが痛みだして口元を動かさなくなり、顎や歯茎から耳の裏にかけてまで痛くて、全く集中できずにボロボロの結果になったことです。
2回目は2019年6月1日にシアタークリエで織山尚大を一個人として認識して見てしまったことです。
今回のブログでは、その2回目に自覚した愚かな自分に関して書いていきます。



周りの姫たちやSP担がクリエをほぼ全ステしている中、「つまらなさそうな日は行かない。演者のやる気、会場のボルテージ、全てがそろう公演しか行きたくない」という独自の感性でオタ活している私は、初日、木曜、土曜午前、日曜午後に行くことにしていました。

私の愚かな過ちの発端である織山くんはジャニーズ銀座 7MEN侍公演に2日目から出演していました。つまり、私が初めて見たのは木曜日、5月30日です。
この時はソロダンスが印象的すぎて歌声の記憶やパフォーマンス以外の記憶がほとんど無かったです。
織山くんのソロダンスはアニメーションダンスといわれるジャンルです。彼のダンスを見たときに私の大好きな海外の女性ダンサーを思い出しました。彼女は世界的に評価されていますが、見ようによっては不気味で気持ちが悪い世界観を表現しています。
織山くんのダンスにも自分はそれを感じました。加えて、織山くんはシアタークリエのステージを、シアタークリエではない、どこか別の場所に、例えるなら織山くんの脳の中、あるいは織山くんしか見ることのない夢の中、に変えてしまえるのです。
この感覚は林蓮音くんのアクロバットを見たとき以来でした。
適切な表現がうまくできないのですが、このときに私は目の前の織山くんは人間じゃないのだと感じました。ソロダンス中の織山くんは、織山尚大くんの作り上げた最高傑作のお人形なのだと。
見ている人が好きに解釈を当て込める、よくできたお人形だと感じました。織山くんは自分の表現を誰にも押し付けずに、ただ色濃い印象だけを置いていきます。そしてシアタークリエをどこか別の場所に変えてしまいますが、そこから出ていける自由は私たちに与えられているのです。

なんだかその日は怖くて、ソロダンス以外の時間は織山くんを見ないように意識してしまいました。

次に私が公演に入ったのは6月1日ですが、前日の夜からお友達と織山くんの歌声についての話題が出ていたので、この時は「なんか怖いし正直安易に片足突っ込んじゃいけなさそうな人だけど、歌くらいは聞いてみるか…」という感覚で彼の歌声に注目しようと思って行きました。
歌声、とても好きでした。この瞬間に「あ、私ってばかじゃん…なんであの歌の上手い今野くんのファンやってる癖に他の子の歌声に惹かれてんだよ」と感じました。
Bad★Nice自体初めて聞いたのですが、あの日帰宅する電車で歌詞を調べて、織山くんの表情を思い出しながら歌詞を読みました。

え、ていうか、なんで?は?あれ曲名Bad★Niceっていうの?そんなにポップなの?★マークついてるの?だって織山くんは憂いを帯びた切なそうな、胸が苦しくなるような表情をよくしていたじゃん!?え?織山尚大の解釈ってむちゃくちゃに重くね???いや、違うな、Bad★Niceって曲名が違くね???????

この時すでに私の中では織山くんが正解で、あろうことか曲名をつけた人の感性に疑問を持ちました。織山くんの表現するBad★Niceに私がタイトルをつけるとしたら、多分「甘い堕天使」(古のヴィジュアル系バンド感)とかそういう感じにします(鬼のダサさ)。

あとこの日は織山くんがファンサしているところを見たのですが、ありえん可愛かったです…。なぜか一部の人にお辞儀をしていたのも良かったです。いや、ファンが年上でも、男性でも、アイドルの前では全員乙女なんだからお辞儀すな!と思いながらニチャニチャしてお辞儀さばきを見ていました。
ファンサ中の織山くんって中堅グラビアアイドルぽくないですか?撮影会終わりみたいな「今日も来てくれてありがとう〜。可愛く撮ってくれた?」みたいな顔するので。バイト代全注ぎ込み年齢イコール彼女なし歴私立理系大学3年生の人格の私が『あ、あ、あとで、データをツイッターのDMでっ、お、送るね…!』と精一杯の返事をしてしまいます。
この次の日のオーラスも今野担として入りながら、時々織山くんをチラ見するという贅沢の極みみたいな楽しみ方をしてしまいました。


その日からジワジワ織山くんについて調べたり、全く見ていなかったジェミーチャンネルに手をつけたりしていました。

そして、気がつけば7月中にEXシアターへ何度も足を運んでいました。自分は気合が入っている日とか中弛みのなさそうな日しか興味がないタイプだったのですが、尚大くん(7月に入ったあたりからメロオタ人格も存在しだし、この呼称になっている)ならどんな日でも最善を尽くせるだろうし、むしろ調子の悪い日も観なくてはいけない気がして、敢えて調子悪そうな日を引きに行って、見事引き当てるという訳の分からないことまでしていました。
引き当てた調子の悪い日の尚大くんは、それまでしていなかった楽曲でシャツを捲り上げる動きを取り入れたり、いつもよりファンサを多めにしていたりと、調子の悪かった部分を自分で取り返すように色々な工夫を凝らしていて、織山尚大はタダじゃ転ばない男だな…と確信しました。
それと同時に、その調子の良くないであろう日を見たことで、なんだかどんな時でも好きでいられる気がして、安心して彼を好きになっている自分を認めることができました。


いつも自分は気になるアイドルがいても1年近くかけてジワジワ好きになり、ジャブのようにツイッターで小出しにツイートして、世間の反応を伺ってからファンになるという小心者すぎる過程を踏んでいたのですが、尚大くんに関してはかなりいいタイミングで観たいものを観てきた感覚で、すんなりとスピーディにファンである自分を受け入れている状態です。

と、そんなこんなで、今では2019年6月1日にシアタークリエで織山尚大を一個人として認識してしまった、あの愚かな自分を褒めたいくらいに、尚大くんに真っ逆さまです。